「ここしか守れない野球でいいのか」

浦添高校 大嶺真監督


県内の高校から中京大と野球を続けていました。卒業後は高校の非常勤講師、特別支援学校教員を経て高校野球の指導者になりました。北谷高、宮古総合実業高で監督を務め、昨年から浦添高校に赴任しました。

Liga については、他県でやっているのを聞いて、自分もやってみたいなと思っていましたが、口コミで声をかけていただいて、やることにしました。試合の運営方法もそうですが、生徒がどういう反応をするのか、どんな変化があるのか見て見たかったんです。生徒に話すと即座に「やってみたいです」と返ってきました。

Ligaは「球数制限」を導入していますが、もともと「今は、たまたま本格的な投手がいるが、彼が卒業していなくなったらどうするのか」と考えていたところでした。

前任校の宮古島では、誰でもどこでも守ることができる、昔の少年野球のような感じでしたので、そもそも「ここしか守れない野球でいいのか」という疑問もありました。例えば、将来指導者になるときに、投手しかできません、捕手しかできませんではなくて、いろんなポジションを経験した方がいいと思ったんです。

試合では、ある程度選手に任せつつ「こういう考え方もある、価値観もあるよ」と言うのを提示する感じです。

ただ、投手が四球、死球を続けると野手が間延びしてしまうので、四球2個出したらその時点で交代とか、ボールから入るのが3人続いたら交代とか、投手陣と相談しながら決めました。そう状況になると、次の選手が準備し始めるんですね。大事なのは控え選手が、自分の出番が回ってくるように「四球出せ」とかネガティブなことを言わないよう指導することです。そうなってくると意味が変わってきますので。

選手数は1年、2年がそれぞれ13人です。でも卒業した3年生は5人でした。

控え選手は、このリーグではプレータイムをシェアすることを優先しました。個人賞をとるためには、規定打席や規定投球回数に達しなければなりませんが、それよりも機会を平等に与えたいので選手には「規定に届かないこともあるよ」と話しました。

今後は2チームで参加してもいいかもしれません。またリエントリー制度や脚を故障した子が打撃だけするみたいな特別ルールを導入してもいいですね。

生徒の反応は良かったですね。「もっと試合ないんですか」と言われました。ただ試験期間とも被って調整は難しかったですね。

いろいろ改善点はありますが、今年もぜひやりたいです。